文字サイズ変更スライダ

ツマミを左右に動かすと文字サイズを変更できます

TAMA団塊100

団塊vol.4・ケアキャブ

介護タクシーで、出かける喜びを一人でも多くの人に!

2008年02月14日 14時26分

むさしのケアキャブ

橋詰登志夫さん(58歳・東村山市在住)TEL:042-394-1920

橋詰さんはこの新年も元旦から仕事に追われていた。入院中の人がお正月で自宅やホームへ一時帰宅する送迎をするためだ。介護タクシーは車椅子やストレッチャーに乗ったまま移動でき、要介護の高齢者や身体が不自由な人たちの強い味方。付き添い人も一緒に利用でき、骨折や腰痛などで電車やバスに乗れない人たちの移動手段としても便利だ。

3年前、30年以上勤めた、楽器製造・音響メーカーを55歳で早期退職。それ以前に同居している父親が脳出血で倒れ、介護の責任を担い、自身も庭の手入れをしている時、脚立から落ち、足の踵にひびが入る怪我をした。松葉杖で会社へ電車通勤するのに不自由を感じ、こんな経験から退職後は介護タクシーを開業しようと決め準備にとりかかった。早期退職前に、セカンドキャリアへチャレンジする社員の研修を会社がバックアップしてくれたのも恵まれていた。それを利用して車の2種免許やヘルパー2級、ケア輸送士の資格を在職中に取得できたのだ。

こうして介護タクシーを開業するための厳しい青ナンバー審査にも合格し、退職後すぐに介護個人タクシーをスタート。しかし準備万端で起業したものの、頭で描いていたことと現実とは「すべてがギャップだらけだった」と橋詰さん。まだ介護タクシーの認知度が低かったこともあり、2年間は大赤字だったという。

しかし「出かける喜びを一人でも多くの方に」という信条から、その誠実な対応が徐々にリピーターを増やし、病院からも指名を受けるようになった。昨年は「歩けない妻に東京見物をさせたい」という大阪からのお客さんに2泊3日の旅行案内をし、大いに感謝されお礼状が届いた。外出が困難な人々が外に出ると、途端に生き生きとした表情に変わる。そんな時が橋詰さんにとって一番の喜びだ。「ありがとう」の一言がジーンとくる。3年目にして小さな事務所を借り、ストレッチャーが入る大型車1台も増やした。「多摩地域の介護タクシーのコールセンターを作りたい」という地域貢献への願いも一歩前進。現在約10社の個人介護タクシー事業者とのネットワークも出来上がった。

(取材・文/ほのぼのマイタウン)

むさしのケアキャブホームページ