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中島英明

食塩と高血圧

田村クリニック 腎臓内科 中島英明

いまや高血圧人口は約4,000万人、すなわち3人に1人と推定されている時代です。そして、その大部分が原因のはっきりしない「本態性高血圧」と呼ばれているものです。

本態性高血圧の発症年齢は20代~30代といわれ、その頃より少しずつ血圧が上昇してきます。その原因として遺伝因子と環境因子が関わるのでは、と考えられています。遺伝因子としては、例えば塩分が蓄積しやすい、緊張しやすいという点が挙げられますが、塩分の取り過ぎや、肥満、喫煙、過度の飲酒などの環境(習慣)因子も重要とされます。

今回は、その中でも塩分に着目してみましょう。日本国民の食塩摂取量は11g/日程度といわれています。さて、これは多いのでしょうか? 実は人間に必要な塩分量は2~3g/日といわれ、実際にエスキモーは同程度で高血圧もほとんどいないそうです。世界的にみても10g/日を超える国民はあまりいません。つまり、日本人は塩分摂取量の多い国民といえます。

それでは高血圧の方は塩分をどの位に抑えれば良いのでしょうか? 2009年版の高血圧治療ガイドラインによりますと、一日塩分摂取量は6g/日以下が目標とされています。ただ、そうは言われても塩分摂取量などはなかなか把握しづらいもので、控えているつもりが結構な塩分を摂取してしまっている場合が多いようです。

そこでまず、目安になるのが、食品「100gあたりに含まれるナトリウム○mg」という記載です。よく加工食品に記載されているもので、この場合、ナトリウム400mgが、塩分1gに相当します。ちなみに「100gあたりに含まれるナトリウムが120mg(塩分に換算して0.3g)以下」であれば「塩分控えめ」などの表示が出来るようになります。もちろん「100gあたり」ですから、「200g」食べれば塩分も倍になります。

あとは食事の種類により大体の塩分量を覚えておくのもよいでしょう。例えば、6枚切りの食パン一枚で塩分0.8g、味噌汁一杯が2g、ラーメン一杯が6g、塩鮭一切れが2g、といった具合です。意外と結構な塩分が含まれているので、一日6gに抑えるには、よほど気をつけないと守れないことがわかるかと思います。大体の数字を覚えておいて、塩分の過剰摂取に気をつけましょう。

更新日時:2010年06月21日 11時29分

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稲次忠介

くも膜下出血 その2

田村クリニック 脳神経外科医師 稲次忠介

やっと不安定な気候から抜け、陽射しも強くなってきましたが、皆様お元気でしょうか。

さて、今回は、くも膜下出血の第2弾として、発症、検査、治療といった内容にふれていきます。「突然起きた、今までに経験したことのない頭痛」「バットで後頭部を殴られたような頭痛」という、「突然」で「激しい」頭痛の場合は、注意が必要です。よく判断がつきにくい頭痛として「後頭部に突然の鋭い頭痛が、10分おきぐらいに生じる」というもので、多くは後頭神経痛、筋緊張性頭痛(肩こり、首こり)だったりする可能性があり、これは一時的なものがほとんどで、心配ないこともあります。また、意識消失、めまいなどが主症状の場合もあります。小生が救急病院勤務時代に、継続する軽い頭痛で歩いて来院され、くも膜下出血でそのまま入院になった方も、ごくまれにいらっしゃいました。

皆様の質問に「くも膜下出血の前兆の頭痛はありますか?」というものが多くあります。2週間ぐらい前の前兆頭痛が約20%~30%あるとも言われていますが、詳細は不明ですし、心配のいらない頭痛との鑑別が専門医師でも困難な場合が多いのが現状です。しかし、前兆を示す局所の症状で、動眼神経麻痺というのがあります。動眼神経とは、眼を動かしたり、瞳の大きさの調節を行ったり、まぶたの開きを調節したりする神経です。物が二重に見えたり、片方の上まぶたが開きにくかったりする場合は、すぐにご相談ください。くも膜下出血の原因である脳動脈瘤がその神経を圧迫している可能性があります。その他、心配な場合は、画像検査(MRI/MRA)のできる脳ドックでの精査をおすすめいたしますし、どうしたらよいか判断がつかない場合は、外来でご相談ください。

続いて、「くも膜下出血の診断はどうするか?」という問題ですが、まずは頭部CTです。この機械が導入されてから飛躍的に診断能力があがりました。CTで診断できる確率は発症24時間以内であれば、90%以上と言われています。診断できないものは、腰椎穿刺(腰の背骨の間より針をさして脳脊髄液をとります)を行って診断します。もともと、脳脊髄液は無色透明の液体ですが、くも膜下出血があれば薄い赤色を、出血から時間が経過していればやや黄色みをおびています。しかし、腰椎穿刺は再出血を助長することもあるので慎重な対応が必要です。

くも膜下出血の診断が下されたら今度は、どこの血管に異常があるかを判断しなければなりません。最近は診断機械の向上で、CTの機械を使用して、点滴で静脈から造影剤という血管を染める薬を流しながら撮影することで、30分以内に血管の状態が診断できます。特殊なCTの機械ですが、脳神経外科のある手術ができる病院では、ほとんどが備えています。また、それがなくても脳血管撮影というカテーテルを使用した検査を行えば、診断はつきます。カテーテルという管を挿入するのは抵抗があるかもしれませんが、造影剤の量は少なくて済みますし、診断精度は高いです。MRI/MRAも以前は診断が困難とされていましたが、現在は高速で撮影でき、診断のできる機械がでてきています。

動脈瘤と診断された場合、患者の全身状態、重症度、年齢、動脈瘤の大きさ、形や部位により治療方針を検討します。基本的に治療方法は、頭を開いて動脈瘤に血液が行かないようにするネッククリッピング術、頭を開かずに動脈瘤に血液がいかないようにする血管内治療によるコイル塞栓術があります。破裂脳動脈瘤によるくも膜下出血は、3つの病態から成り立っています。

  1. 破裂による出血
  2. 脳血管れん縮(出血が血管に悪さして血管が細くなり脳梗塞をきたしてしまい、程度によっては大きな後遺症や生命にかかわる場合もあり治療が難しい病態)
  3. 脳脊髄液の循環障害による水頭症

です。前述の手術で治療できる病態は(1)のみです。(1)が成功しても、1~2ヶ月ぐらいの間に(2)(3)で予後が悪くなる方もおられます。この病気は奥が深く、難題が山積みです。救急病院の脳神経外科医師の方々は日夜奮闘されています。

今回は、くも膜下出血の、発症、診断、治療を簡単にまとめてみました。何かご相談があれば当院へご連絡ください。次回は「嚢状動脈瘤と解離性動脈瘤のちがいは?」をお話しいたします。

更新日時:2010年06月03日 10時09分

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稲次忠介

くも膜下出血 その1

田村クリニック 脳神経外科医師 稲次忠介

4月半ば過ぎまで、雨やら雪やらが降り、服も何を着たらよいものか悩んでしまう日々が続きました。皆様いかがお過ごしでしょうか。体調を崩されている方も多いと思います。くれぐれもお大事になさってください。

若くして病気に倒れたアスリートの衝撃的な映像をご覧になった方も多くおられ、記憶に新しい「くも膜下出血」という病気についてお話をしてみたいと思います。実は、当院をはじめ多くの医療機関で、この日以来、多数の患者様のご相談を受けております。インターネット、新聞、雑誌、テレビなどの情報で皆様の知識は相当あると思いますが、専門的な立場から整理してお話ししたいと思います。

「くも膜下出血」は、「脳内出血」とは異なります。脳表とそれを包んでいるくも膜という間の脳脊髄液が流れているところに、血管から流出した血液が広がっていく病気が「くも膜下出血」です。ですから、脳表面全体に健康なときにはない血液が行き渡りやすい状態になり、脳全体に影響を与えてしまい、重傷化してしまうことが多いのです。交通事故などで起こる外傷性のものと、血管のこぶ(動脈瘤)や血管の異常による非外傷性のものがあります。今回は、この非外傷性のもののなかで、

  1. 破裂脳動脈瘤
  2. 解離性脳動脈瘤

に的を絞ってお話ししたいと思います。

くも膜下出血の日本での発症率は、人口10万人に対して年間約20人と言われ、男女比は女性が2倍と多い傾向にあります。脳血管障害のなかで、くも膜下出血の割合は増加傾向で、死亡率も男性が横ばいであるのに対して、女性は倍増してきており、女性の生活習慣の変化によるものが考えられています。発症年齢は、男性45~55歳、女性65~75歳にピークがあるようです。

破裂脳動脈瘤とは、血管の分かれ道の部分にできやすい血管のこぶが破裂する病気です。一般的に動脈瘤全体が破裂してしまうのではなく、その一部の壁が薄くなっている部分が破け、出血すると言われています。実際に手術をするときに動脈瘤周辺を見ますと出血しそうな薄い壁とそうでない壁とが見られます。脳動脈瘤の破裂危険因子は、喫煙 (相対危険率1.9)、高血圧 (2.8)、1週間に150g以上の多飲酒 (4.7) とされています (相対危険度は数字が高いほど関係が深いと考えてください)。ちなみに、コレステロール、糖尿病、心臓疾患との関連は言われていません。また、体重と身長から計算する BMI という指標をもとにした肥満度で評価すると、意外にも痩せた人にくも膜下出血の発症率が高い傾向にあるとのデータもあるようです。もちろん、ただ痩せているだけではなく、高血圧があって、喫煙があるといった危険因子の組み合わせが大きく影響しているようです。未破裂動脈瘤(くも膜下出血を起こしておらず、脳ドックなどで見つかったものです)の有病率は約2%(人口10万人に対して2千人)で、2親等以内の家族性脳動脈瘤は4~10%に認められます。また、くも膜下出血の発症時間は午前6時~12時、午後6時~8時に多いとも言われています。そういえば、実際に救急病院勤務をしているときも、そろそろ自宅に帰宅しようかなと思っているときに救急依頼を受け、夜通し手術を施行したことが多々ありました。

今回は、紙面上の都合もあり、疫学的な話で終わります。次回は、具体的な発症、検査、治療といったお話をしたいと思います。ご相談がある方は、遠慮なく外来予約をとっていらしてください。また、当院は脳ドックも施行しております。詳細はお電話でご確認ください。

更新日時:2010年04月26日 15時16分

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奈部浩一郎

糖尿病治療中の方へ 合併症を御存知ですか

田村クリニック 糖尿病・内科 奈部浩一郎

糖尿病と診断され、血糖値が高い状態が続くと、体の様々な臓器に障害、合併症を引き起こしてしまいます。そこで、糖尿病で通院中の皆様、以前この欄でも書かせていただきましたが、「糖尿病の三大合併症」の「三大」とは何を示すか、を覚えていらっしゃるでしょうか。そうです、「糖尿病の三大合併症」は、糖尿病性網膜症 (眼)、糖尿病性腎症 (腎臓)、糖尿病性神経障害 (神経) の3つですね。糖尿病と診断された方は、医師の指示に従い、これらの検査を定期的に受けることが重要です。

まず、糖尿病性網膜症の検査では、症状がなくても、きちんと眼底検査を受けることが大切です。糖尿病性腎症の検査では、初期ならば尿の検査でわかります。また、糖尿病性神経障害では手足のしびれ、感覚の異常、立ちくらみ等の症状が出ます。腱反射や振動覚、神経伝導速度などの検査があります。

これらの三大合併症は、主に細い血管、いわゆる細小血管の障害ですが、それとは別に太い血管、いわゆる大血管障害の検査、評価も非常に大切です。これらの大血管障害の検査も医師の指示に従って受けましょう。大血管障害の検査では主に頚動脈エコー、ABI/PWV、心電図などで動脈硬化の評価を行います。

糖尿病の方は定期的にこれらの合併症の検査を受けて、きちんと評価を受けることも大切です。

更新日時:2010年02月22日 11時12分

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血液内科 安川清貴

訪問診療について(3)

田村クリニック 血液内科 安川清貴

訪問診療では、入院診療と同様な迅速な対応が難しいことや、同等の治療が行えない場合がある等の制約があり、その点について不安を持つ方々も少なくない様に思われます。その様な在宅患者様、ご家族の不安を少しでも和らげるために役立てばと考え、当院では医師への緊急連絡先を配布しております。

体調についての心配事や、お薬についての質問、急な体調不良の相談、時には夜間にお看取りすることもあり、その様な際に連絡していただくものです。連絡先は外来診療時間内と外来診療終了後に分かれており、曜日によって担当医が異なります。この、緊急連絡先の担当医が曜日により異なることについて、批判的な意見を耳にすることも度々あります。私たちも、連絡が、患者様の疾病や普段の様子を把握している主治医に行え、迅速な対応が出来れば、それに越したことはないと考えております。もしかしたら充分に対応出来ないこともあるかもしれませんが、夜間や休日にも、時間が取れる限り対応に努めておりますので、何か心配な際には連絡を頂ければと思います。

ただ、医師として、要望があれば24時間365日、患者様の不安を軽減し体調を快方にするために訪問を行いたいと思う反面、24時間365日の待機・対応は少々荷が重いようにも感じています。私たちにも休息は不可欠なものでありますし、家族や友人等がおり、それらも患者様と同様にとても大切なものだからです。

訪問診療がさらに普及し、現在以上に患者様やそのご家族が安心してご自宅で過ごせる様な環境が整えば良いなと思っています。

更新日時:2009年12月22日 09時55分

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奈部浩一郎

糖尿病の壊疽について

田村クリニック 糖尿病・内科 奈部浩一郎

以前この欄で、糖尿病の三大合併症(糖尿病性腎症、網膜症、神経障害)のお話をさせていただきましたが、この糖尿病の三大合併症の中の一つである糖尿病性神経障害と足の壊疽は密接に関連しています。さらに壊疽の発生には血流障害や足の変形、血糖コントロールも重要な要素になります。

それでは、糖尿病の壊疽はどのように起こるのでしょうか。壊疽が起こる時の典型的な例では、「糖尿病性神経障害」や足へ行く血液の流れが悪くなる「血管障害」を持つ方が、ちょっとした足の傷や、やけどなどをきっかけとして、まず足に潰瘍が発生します (この時、神経障害があると、ちょっとした傷が出来ても、痛みに対する感覚が低下し、適切な処置が遅れてしまうことも悪化の原因の一つとなります)。そこに細菌感染が加わり、加えてこの時、血糖コントロールが悪いと感染症も重症化しやすく、より深部へと感染が進行していき、壊疽へと進展していきます。

糖尿病の壊疽を起こさないためには、日頃から血糖コントロールを良くして、合併症の進行を予防することはもちろんのこと、糖尿病患者さんには日頃から足のチェックをすることも重要です。ちょっとした皮膚の変化でも早めに医師、看護師に相談し、早期発見、早期治療に努めましょう。

壊疽が起こってしまった時は、通常、糖尿病内科医と整形外科医(施設によっては形成外科医、血管外科医なども)が連携して治療にあたります。治療には、まず血糖コントロールを良くすることが重要です。また、抗生剤治療や末梢循環不全に対する薬物療法などの内科的な治療の他、局所の治療や、さらに壊疽部分の除去の為の外科的切断などの治療法があります。

更新日時:2009年11月19日 01時29分

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血液内科 安川清貴

訪問診療について(2)

田村クリニック 血液内科 安川清貴

健康な方でも、年に何回かは風邪をひいたり体調を崩すことがあります。訪問診療を行っている患者様でも、お腹を壊すことがあるかもしれませんし、元々の病気が進行することもあるでしょう。比較的軽症であれば、内服薬の処方で改善することもあるかと思いますが、場合によっては検査や入院が必要なこともあるでしょう。

訪問診療では、その様な体調不良時には、電話で状況を確認してから対応を相談させて頂きます。状況によっては電話で解決することもありますし、お伺いして診察をしないと判断できない場合は往診を行うこともあります。ただ、トラブルがあってから対応を相談するというのでは、遅すぎることもあるかと思います。ですから普段から、対応について前もって相談をしておくことが大切です。

訪問診療では、検査や治療薬に制限があることから、病院での検査・治療と同等に行うことは難しいため、対応出来ない状況や病状も少なくありません。例えばご自宅で転倒され骨折が疑われる様な場合や、腹痛の原因として虫垂炎や胆石による胆嚢炎等の手術が必要と思われる疾患などです。その様な場合には病院への受診をお願いしております。

ただし、訪問診療を受ける患者様の状況によっては、入院せずに、自宅での療養を行う場合もあります。認知症がひどくて病院での検査・治療が受けられそうもない場合や、回復の見込みが乏しい方々にその様な場合が多いかもしれません。

入院治療を受けなければ病状は悪化してしまうかもしれませんし、ご家族の負担はさらに増えてしまうでしょう。ただ、それでも住み慣れたご自宅での生活を続けたいと願う患者様も少なくなく、私たちはその様な方々のお手伝いが出来ればと思っております。

更新日時:2009年11月13日 09時42分

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血液内科 安川清貴

訪問診療について

田村クリニック 血液内科 安川清貴

訪問診療とは、医師が定期的にご自宅を訪問し、診療や治療を行うことで、急に具合が悪くなって医療機関に行けない時に医師がご自宅まで伺う「往診」とは意味が異なります。例えば、慢性疾患等で長期の自宅療養をしている方には、計画的で定期的な訪問を行うことが必要になります。診療にあたって、普段の状態を把握しておくことは非常に大切で、それは、何かトラブルが生じた際に普段の状態がわからないと適切な判断が出来ないからです。

ですから、普段病気をしたことのない方で、風邪で動けないので家まで診察に来て欲しいなと思うことがあるかもしれませんが、普段の様子がわからないこともありますので、その様な往診は当院ではお受けしておりません。

当院にて訪問診療が受けられるのは、高齢のため遠方の病院へ通院出来なくなったり、病院からの早期の退院を勧められてしまった等の方々で、特に疾患が決まってる訳ではありません。脳卒中で体が不自由な方、認知症や老化で足腰の弱い方、癌の末期で治療が必要な方々等の幅広い疾患の診療を行っております。時には専門外の疾患を担当することもありますが、場合によっては検査・診療のために専門病院の通院の継続をお願いすることもあるかもしれません。

訪問診療では血圧の測定や呼吸状態、栄養状態等の確認などの診療や処方箋の発行、血液検査や点滴注射、褥瘡等創傷処置、留置カテーテルの交換、酸素吸入などを行うことが可能です。ただ、入院加療と比べ可能な検査も少なく、選べる点滴注射の種類が少ないことなど、治療にも制限があります。検査または治療が必要な方、急な対応が必要な方は訪問診療に向かないかもしれません。

しかしながら、住み慣れた自宅でご家族と一緒に過ごしながら療養が続けられるのが訪問診療の良さであると思います。また、お伺いすることで、医師が生活環境を肌で感じ易く、患者様の価値観や考え方を理解し、方針を相談する上でその意向を反映させ易いことが利点だと思います。訪問診療について詳しく知りたい方はご連絡下さい。

更新日時:2009年10月09日 14時30分

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糖尿病の薬物療法

田村クリニック 糖尿病・内科 奈部浩一郎

2型糖尿病の場合、通常、食事療法や運動療法を行っても十分な血糖コントロールが得られない時は、薬による治療(薬物療法)を考慮します。この薬物療法には内服薬つまり飲み薬による治療とインスリン注射による治療があります。

内服薬の糖尿病薬はここ十数年の間に新しい薬が次々と登場し大きく変わっています。現在では、大きく分けて5種類(スルホニル尿素薬、速効型インスリン分泌促進薬、ビグアナイド薬、チアゾリジン誘導体、αーグルコシダーゼ阻害薬)の糖尿病の内服薬があります。それぞれの薬には特徴がありますので、患者さんの状態を考え、適切な時期に最も適した治療を選んでいきます。

また2型糖尿病でも、これらの内服薬を使ってもさらに十分な血糖コントロールが得られない場合や、肝臓や腎臓の働きが悪い方などにはインスリン療法の適応となります。

特に最近では糖尿病の内服薬を使いつつ、基礎インスリン注射を通常1日1回注射する「BOT」という療法も注目されています。これは外来でも比較的容易にインスリンを始めることができるという利点があります。

この他にも、インスリン療法には、混合型インスリンアナログ製剤を1日2回注射する方法や、超速効型インスリンを食事の直前に注射する方法、また、持効型インスリンと超速効型インスリンを組み合わせて使う方法などがあり、インスリン注射の方法も実に様々です。

さらに今後、これらの内服薬やインスリン注射の他に、我が国でもインクレチン関連薬という薬が使われることになると思われます。このインクレチン関連薬と呼ばれる薬は、今までの糖尿病薬とはまた違う機序で作用します。インクレチン関連薬の中には、体重を減らす効果があるとされているものや、また動物実験において、膵臓にあるインスリンを出す細胞であるβ細胞の数を増やす可能性なども示されているものがあり、この薬は今後の糖尿病の治療に大変期待されています。

更新日時:2009年09月10日 15時59分

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中島英明

血圧が気になる方へ

田村クリニック 腎臓内科 中島英明

私が担当している腎臓というのは、血圧調節にも大きな役割を果たしています。そこで今回は、血圧について基本的なところをお話ししたいと思います。

まず、血管の中を流れる血液が血管の壁を内側から押す力が「血圧」です。血圧には収縮期血圧と拡張期血圧の2種類があり、心臓が収縮して血液を送り出し、血管に圧力がかかった時を収縮期血圧 (いわゆる「上の血圧」)、逆に血液を送り出した心臓が拡張して血液を吸い込む時の血圧を拡張期血圧(いわゆる「下の血圧」)と言います。心臓は一日に10万回くらい収縮と拡張を繰り返していますから、血圧も10万通りの組み合わせがあるわけで、血圧を測定すると1回目と2回目で違うのはそのためです。

それではどの位の血圧を高血圧と呼んでいるのでしょうか? 2009年版の高血圧治療ガイドラインによりますと、診察室で測定した血圧では、140/90mmHg(上の血圧140mmHg、下の血圧90mmHg)以上を高血圧としていますが、家庭で測られる場合は、135/85mmHg 以上を高血圧としています。診察室の方が高めに出ることを考慮しているのですね。この家庭血圧が非常に重要で、血圧が気になる方はぜひご家庭で血圧を測定してみてください。

では、血圧をいくつにコントロールすればよいのでしょうか? 実は血圧をどこまで下げるかの目標血圧は人によって違います。どういうことかと言いますと、例えば年齢では、65歳以上の方は診察室血圧を 140/90mmHg 未満にすることが目標ですが、65歳未満の方は 130/85mmHg 未満を目標としているのです。また糖尿病のある方、腎臓の悪い方、心筋梗塞を起こされた方は診察室血圧を130/80mmHg 未満にすることが目標とされています。目標血圧は高血圧でなければいいよ、というレベルではなく、人によっては、もっと低い所に設定されているのです。

血圧に関してあまり神経質になるのはよくありませんが、放置されるのもよくありません。医師は健康管理が仕事ですから、あまり悩まずにご相談されたらよいかと思います。皆さんの健康管理について一緒に考えていけたらと願っております。

更新日時:2009年07月30日 11時40分

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店名/社名 田村クリニック
住所 東京都多摩市落合1-32-1多摩センター交通財団ビル4F[地図
TEL 042-356-0677
(ここに地図が表示されます)

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