多摩のお医者さん

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泌尿器科 伊藤貴章

健康診断で尿潜血陽性とは、どういう意味がありますか?

南大沢メディカルプラザ 泌尿器科 伊藤貴章

健康診断や人間ドックで尿潜血陽性と言われる方は、男性で3.5%、女性で12.3%にのぼると言われています。尿潜血陽性とは、尿の試験紙(市販もされています)で潜血反応(尿に血が混じっているかどうか)が1+以上であることを言います。日本泌尿器科学会血尿診断ガイドラインでは、このうち実際に治療すべき病気が潜んでいる確率は2.3%、膀胱癌などの悪性疾患に限ると0.5%であると言われております。しばしば「尿潜血が1+だから大丈夫」とか「1+が2+になったから怪しい」等と言われて来院される方がおられますが、基本的に1+以上は尿潜血が陽性であり問題がある可能性があるわけで、1+だから、2+だからというところでの議論はあまり意味がありません (ただし目で確認できる血尿は別格です)。では、どのような検査をすべきでしょうか?

  1. 尿沈渣:実際に尿中に赤血球があるかを確認します。
  2. 尿細胞診:尿中に癌細胞があるかを見ますが、膀胱癌の場合、敏感度(実際に癌があって、それを検出出来る確率)は60〜70%前後であるといわれ、見逃しもそれなりにあるというわけです。
  3. 超音波検査 CTなどの画像診断:腎臓の形や、腎臓の腫瘍、膀胱の腫瘍などの診断や尿の通り道以外に異常がないかを見ます。

どの方法が良いかは一長一短がありますから、泌尿器科でよく相談してください。この他に、尿路上皮癌(膀胱癌など)の危険因子に当てはまる方は膀胱内視鏡検査を勧めるべきであると、日本泌尿器科学会や米国泌尿器科学会のガイドラインでは推奨されています。(危険因子:喫煙、肉眼的血尿※目で見てわかる血尿、40歳以上の男性、化学薬品を使う職業、鎮痛剤多用、泌尿器科疾患など)

特に異常が見つからなかった場合でも、主治医の意見に従って、3〜6ヶ月毎に2〜3年は尿検査、超音波検査等で経過を見ていくと良いでしょう。特に肉眼的血尿の場合は膀胱内視鏡は重要です。最近は軟性膀胱鏡(従来よりやわらかい)が使われ、検査にはあまり苦痛を伴いません。

更新日時:2010年03月08日 15時25分

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小川愛一郎

日本脳炎ワクチン(2)

おがわクリニック 院長 小川愛一郎

最近日本脳炎ワクチンについての問い合わせを多くいただきます。昨年夏にもお話ししましたが、培養細胞を用いた改良型のワクチンを、八王子市内のどの医療機関でも接種出来ます。副反応はゼロではありませんが、旧型のワクチンより発現頻度は低いと考えられ、3歳から7歳半までのお子さんは無料です。厚生労働省も以前のような積極的勧奨を決定しており、対象年齢のお子さんは最寄りのかかりつけ医に計画を立ててもらうと良いでしょう。中止期間中に対象年齢を過ぎたお子さんに対する救済措置はまだ結論が出ておらず、もう少し待つ必要がありそうです。

さて、4月に小学校入学を控えて、まだ第2期のMR(麻疹・風疹)ワクチンを接種していないお子さんはいませんか? 今月末までが無料接種の有効期間なので、忘れずに接種して下さい。

更新日時:2010年03月01日 16時05分

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井上智雄

脂肪肝3

井上内科クリニック 院長 井上智雄

肝障害を生じる程の飲酒歴がなく (アルコール量 20g以下/日)、アルコール性肝障害に似た脂肪沈着を伴う肝障害は、非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)と総称されます。NAFLDには組織診断で、肝細胞の脂肪沈着のみで病態がほとんど進行しない単純性脂肪肝と、炎症や線維化を伴い肝硬変から肝細胞癌を発症することもある非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)が含まれます。日本肝臓学会によると、NAFLDは検診受診者の8%にみられ、NAFLDの10~20%をNASHが占めることより、NASHの頻度は成人の0.5~1%と推定されています。

皮膚科医より一言

イボ(尋常性疣贅)はヒト乳頭腫ウイルスなどの感染により生じます。液体窒素での冷凍凝固療法が簡便で有効です。大きくなる前に治療しましょう。

更新日時:2010年03月01日 16時03分

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秋池成律

お口の健康158─やっぱり予防歯科(58)

あきいけ歯科医院 院長 秋池成律

当院の「予防・インプラントセンター」は、3月中オープンに向けて作業を急ピッチで進めています。内装はほぼ終わり、治療用の機械が入ればオープン出来る状態で、エレベーターの最終点検をしているところです。残るは、エントランスのスロープと緩やかな階段のコンクリート打ちとタイル張り、駐車場の拡張工事のみです。癒しの空間も、もう少しで完成です。

さて、ムシ歯の原因はミュータンス菌やラクトバチラス菌だけではないので、誤解しないで下さい。重要なのは、色々な菌が相互に影響し合ってムシ歯を作っていることを忘れないで頂きたいのです。バイオフィルムも口の中だけに出来るものではなく、あらゆる固体と液体の接するところに出来るのです。口の中では唾液のタンパク質に細菌が付着してバイオフィルムになり、プラークを作っていきます。

更新日時:2010年03月01日 16時01分

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澤江佳子

歯を失った後の治療について

永山センター歯科 歯科医師 澤江佳子

歯を失った後の治療方法は、失った本数・場所によって変わります。一番目立つのが前歯のため、前歯だけ治療をという方が時々いらっしゃるのですが、実は奥歯のかみ合わせが安定していない場合には、前歯単独の治療ではすまない場合があります。例えば、既に歯周病で奥歯を数本失われた後に入れ歯を入れていない場合、もしくは若い方でも放置した奥歯の虫歯がすり減って高さが低くなっている場合、歯ぎしり・かみしめが強い方の場合などで、本来お口の支えとなる顎の位置は奥歯の高さで決まるので、それが低くなると、下の前歯が上の前歯を突き上げてしまうのです。歯を失った後の治療方法は、大きく、

  1. ブリッジ
  2. 入れ歯
  3. インプラント

の3つに分かれます。それぞれに特性があり、ご自分に合った治療法を歯科医師とよく相談の上、選択して下さい。

更新日時:2010年03月01日 15時59分

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武島英人

在宅医療36

武島内科クリニック 院長 武島英人

3月、徐々に昼間の時間が長くなり、心も少し明るくなります。春は生命が宿る時期です。心を強く持っていきたいものです。

本年はノロウイルス感染症が1981年以来最多となっているようです。主な症状は嘔吐、下痢、発熱です。軽い方には嘔吐のみの場合もあります。注意しなければいけないのはお腹が冷えたから?と自己診断してしまう場合です。こんな時も吐き気、嘔吐を伴っていたらウイルス感染を頭の隅に入れてください。

感染力が大変強いので、吐物、下痢便は決して素手で触らぬようにしてください。消毒はよく流水で落とし、さらに塩素系漂白剤を薄めて手を洗うと効果的です。

特に高齢者で介護の必要な方は要注意です。脱水で入院となる可能性が高いのです。おかしいと 思ったら主治医と早めに連絡を取ってください。

更新日時:2010年03月01日 15時57分

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飯島敏彦

継承

多摩海上ビル診療所 院長 飯島敏彦

今年の元旦も伊勢神宮に参拝しました。大晦日の名古屋は大雪。雪の神宮の静謐さを期待して近鉄特急に乗車。しかし長良川を渡ると雪はありませんでした。外宮から参拝を始め、猿田彦神宮を回り内宮へ。今年はいつになく人出が多い。式年遷宮まであと3年となり、宇治橋も昨年11月に新しく架け替えられたための賑わいのようです。私も新しい木曾ヒノキの手触りを確かめました。

神宮の式年は20年。なぜ遷宮をするか、色々な説の中で私が注目したのは宮大工や工匠などの技術を次世代に継承するためという説。医師の世界では近年血液検査、画像診断等が進歩し、つい忘れがちなのが理学的所見。顔色、舌、皮膚の視診、腹部やリンパ節の触診、胸部心肺音の聴診、それらは原始的ですが、重要な診断技術です。継承されるべき技術を若い医師へ伝えていきたいです。

更新日時:2010年03月01日 15時56分

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原田大朗

腰部脊柱管狭窄症とは(3)

ふれあい町田ホスピタル 整形外科医師 原田大朗

腰部脊柱管狭窄症の続きです。腰部脊柱管狭窄症は、年齢とともに骨が余分に増えたり、靭帯が厚くなってしまい、神経のトンネルの役割を果たしている脊柱管が狭くなることで、神経を圧迫し、下肢に痛みやしびれ、または間欠跛行といった症状が出る病気でしたね。

その治療法は、まず保存療法を組み合わせて行います。しかし、保存療法で満足いく改善が得られなかったり、下肢の麻痺や排尿障害がみられたら、年齢やご本人の希望により手術を検討します。 手術のほとんどは、椎弓切除術という背中から神経を圧迫している骨や靭帯を取り除く“除圧手術”を行います。

また、腰椎の不安定性による腰痛がある場合やすべり、側弯の矯正が必要な時は脊椎の固定手術を追加します。

症状と画像によって、除圧手術を行うだけの場合と固定手術とを合わせて行う場合があります。除圧手術だけなら術後2週間程で、固定手術の場合は3~4週間程で退院が見込めます。誰もがなりうる病気なので、症状が出たら、脊椎・脊髄の専門家にご相談ください。

更新日時:2010年03月01日 15時53分

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多田大樹

歯医者の仕事

京王堀之内阿部歯科医院 歯科医師 多田大樹

「身体の健康はお口の健康から」という話をよく聞きます。それでは実際に、お口の中の病気が全身にどのような影響があるのかご存知ですか? 例えば歯周病は、糖尿病や動脈硬化、高血圧症等のリスクになることは知られています。女性では早産や低体重児出産のリスクになります。

高齢者であれば、口腔衛生が不良なことで誤嚥性肺炎を起こす危険が高まります。また、しっかり噛めないことは内臓への負担を大きくします。噛み合わせが不正であれば、顎関節症だけでなく、偏頭痛や肩コリ、腰痛の原因となります。

逆に考えれば、歯科治療によってこれらの症状を改善させられる可能性があるということです。「患者さんが健康で幸せになるためのお手伝い」それが私達歯医者の仕事です。健康のために少なくとも年に一度は歯医者に行くようにしましょう。

更新日時:2010年03月01日 14時15分

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奈部浩一郎

糖尿病治療中の方へ 合併症を御存知ですか

田村クリニック 糖尿病・内科 奈部浩一郎

糖尿病と診断され、血糖値が高い状態が続くと、体の様々な臓器に障害、合併症を引き起こしてしまいます。そこで、糖尿病で通院中の皆様、以前この欄でも書かせていただきましたが、「糖尿病の三大合併症」の「三大」とは何を示すか、を覚えていらっしゃるでしょうか。そうです、「糖尿病の三大合併症」は、糖尿病性網膜症 (眼)、糖尿病性腎症 (腎臓)、糖尿病性神経障害 (神経) の3つですね。糖尿病と診断された方は、医師の指示に従い、これらの検査を定期的に受けることが重要です。

まず、糖尿病性網膜症の検査では、症状がなくても、きちんと眼底検査を受けることが大切です。糖尿病性腎症の検査では、初期ならば尿の検査でわかります。また、糖尿病性神経障害では手足のしびれ、感覚の異常、立ちくらみ等の症状が出ます。腱反射や振動覚、神経伝導速度などの検査があります。

これらの三大合併症は、主に細い血管、いわゆる細小血管の障害ですが、それとは別に太い血管、いわゆる大血管障害の検査、評価も非常に大切です。これらの大血管障害の検査も医師の指示に従って受けましょう。大血管障害の検査では主に頚動脈エコー、ABI/PWV、心電図などで動脈硬化の評価を行います。

糖尿病の方は定期的にこれらの合併症の検査を受けて、きちんと評価を受けることも大切です。

更新日時:2010年02月22日 11時12分

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