実は怖い「めまい」(2)
ふれあい町田ホスピタル 医師 池谷義守
三半規管が原因のめまいは、「くるくる」と表現されることの多い回転性のめまいが出現し、また脳が原因のめまいは、「ぐらぐら」や「ふわふわ」と表現される非回転性のめまいが出現することが有名です。
しかし、実際の診察ではこの分類に反して、脳が原因であっても回転性のめまいに近い症状の患者さんもおり、症状だけから診断すると危険な見逃しをする可能性があります。
そこで当院では、初めてめまいを自覚された方や、以前からめまいの自覚があり、脳神経系の検査を行ったことのない患者様に対して、CT、MRI、MRAなどの画像診断を積極的に行ってきました。
比較的多くの方が経験する「めまい」ですが、その原因は様々で、他の人と一緒とは限りません。ですから「友達と一緒の症状だから大丈夫」「友達より軽いから大丈夫」等と病状を軽視せずに、症状が出た時には医師にご相談下さい。
また、以前よりもめまいを自覚され、「脳に問題はないか」と少しでも不安をお持ちの方は脳神経専門医にご相談されることをお勧めします。
更新日時:2008年12月04日 15時04分
実は怖い「めまい」(1)
ふれあい町田ホスピタル 医師 池谷義守
皆さんは「めまい」を感じたことはありませんか? 程度や種類は違っても、多くの方が経験しているのではないでしょうか?
当院にも多くの方が、めまいを訴えられて、脳神経外科外来を受診されます。その訴えは、単に「めまい」というものではなく、「くるくる」「ぐらぐら」「ふわふわ」等多種多様です。
まだ医学や検査が発達していなかった頃には、すべての「めまい」は脳に原因がある、と考えられていたそうですが、医学の進歩により、その多くは三半規管に原因があることがわかってきました。その代表例がメニエル病等です。
それでは、めまいがしても脳の病気は心配ないのでしょうか?
いいえ、それは違います。めまいには、重大な疾患が隠れている可能性があります。小脳梗塞、小脳出血、脳腫瘍など脳神経疾患の症状として、めまいが認められることがあります。三半規管が原因のめまいに比べて、数としては多くはありませんが、いずれの疾患も生命に危険が及んだり、後遺症が残ったりする非常に重い病気であり、見逃せない疾患です。
更新日時:2008年11月05日 11時39分
顔の痛みについて
ふれあい町田ホスピタル 医師 池谷義守
「歯が痛くて歯医者に行ったが、まだ痛い」、「まぶたの痙攣が激しくて、止まらない」。この症状、“三叉神経痛”と“片側顔面痙攣”という病気の可能性があります。
三叉神経痛とは、脳幹部から出ている三叉になった顔や目、知覚を司る神経が血管に接触、圧迫されて痛みが発生する病気です。一方、片側顔面痙攣とは、顔面神経が血管に接触し、顔の片側だけが痙攣、ひきつったりする病気です。特徴として、三叉神経痛は咀嚼、洗顔、歯磨きなどで一時的に激しい痛みが出現し、片側顔面痙攣は人前に出たり、発言する等の精神的な緊張により、顔が引きつる、ぴくぴくする等の症状が出現します。
これらの病気は、あまり認知されておらず、しかも死に直接関わるものではありません。しかし患者さんにとっては大きな苦痛でストレスです。以前は治療法といえば手術しかなかったのですが、三叉神経痛は内服薬、片側顔面痙攣はボトックス注射での治療が可能になりました。この注射は痙性斜頸にも有効ですが、特別な治療法なので、資格をもった脳神経外科専門医に相談し、治療を受けて下さい。
更新日時:2008年10月02日 15時08分
「物忘れ」で考えられること
ふれあい町田ホスピタル 医師 池谷義守
「物忘れ」とは、その名の通り、物を忘れやすくなることで、誰しも一度は経験されることだと思います。しかし病気からくる場合もあるので、注意しなくてはなりません。病的な物忘れは、本人が自覚しにくく、周囲の人から指摘されて気付く場合が往々にしてあるため、病状が進行してから病院にいらっしゃる患者さんが多いようです。
病院では、まず簡単な点数制のテストを行います。そこで正常か異常かを識別し、治るものかどうか判断します。異常がある時は、甲状腺機能低下症等の内科的疾患や、脳腫瘍、アルツハイマー病、脳血管性認知症等の脳疾患の疑いがあります。
高齢化が進み、今後65歳以上の約10%の方が、認知症になる可能性があるだろうと言われています。自分で出来ることは自分でする、目的を持って生活をすることで予防していきましょう。
認知症の原因は多岐に渡るため、診断は困難であることが多く、また症状が進行してからだと治療も限られる場合もあります。周囲の人がおかしいなと思ったら、早めに脳神経外科や神経内科の専門医を是非訪ねてみて下さい。
更新日時:2008年09月03日 15時00分
頭痛って何…
ふれあい町田ホスピタル 医師 池谷義守
頭痛は、誰しもが経験し、経験したことがない、という人はいないほどです。最近では、頭痛学会もできているほど、注目度の高い、気をつけなければならない病気です。
頭痛には、色々な種類がありますが、大まかに分けると2種類です。脳に病気がある器質性のものと、脳に病変のない機能性のものです。器質性のものには、脳腫瘍、くも膜下出血が該当します。また頭痛と一口に言っても、肩こりによるもの、片頭痛、群発性頭痛など様々です。
原因は症状によって異なりますが、睡眠不足、ストレスによって誘発することがありますので、よく寝て、適度な運動をして、と規則正しい生活を心掛けるとよいでしょう。
何よりも、まず何が原因で起きている頭痛なのかを知ることが大切です。それによって生活スタイル、予防法も変わりますので、頭痛が起きた場合は、病院で診察を受けましょう。「こんなことで、病院に来るなんて」という先生は今は殆どいません。「たかが頭痛」ではなく「されど頭痛」なのです。一度気軽に専門医にご相談下さい。
更新日時:2008年07月31日 13時52分