多摩のお医者さん

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秋池成律

お口の健康159─やっぱり予防歯科(59)

あきいけ歯科医院 院長 秋池成律

今回は前回の続きです。ミュータンス菌は一旦歯に付着すると剥がされないようにバイオフィルム内で足場となる物質の産生を高めるようになるので、早い時期にバイオフィルムを壊さないとやっかいになるのです。歯の表面の硬いエナメル質が破壊されるには、細菌が作る有機酸に歯のミネラル分が溶かされる必要があります。ミュータンス菌等の作る酸だけでムシ歯になる訳ではないようです。口の中は、pHが刻一刻と変化する過酷な条件です。それでも生き続けられる性質がないと生き残れません。ミュータンス菌はバイオフィルムの中ではさらに酸に強くなるようです。バイオフィルム内では抗菌剤等が効きにくい環境にあるため、うがい薬やフッ素の効果も及びにくく、うがいだけでは何の効果もありません。必ずきれいにしてからでないと意味がないのです。

更新日時:2010年03月29日 13時24分

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小川愛一郎

後発医薬品を考える

おがわクリニック 院長 小川愛一郎

後発医薬品(ジェネリック品)とは、特許が切れた薬剤に対して他の医薬品メーカーが製造した、同じ主成分を含んだ薬剤のことで、価格が低く抑えられるため厚生省や健康保険組合がかなり必死にPRしています。当クリニックでもご希望の方に後発品の処方をしていますが、幾つか問題点もあり、

  1. 製造工程や添加物の違いからか効果がばらつき予想した効果が得られなかったり、大きさや味付けが変わり飲み難くなることがある
  2. 同じ主成分なのに適応症が異なることがある
  3. 生産ラインが不十分で供給が不安定なメーカーがある
  4. 後発品メーカーからの情報提供がほとんどない

等、先発品と全く同等ではありません。後発品メーカーも多数あり、処方する私たちにとって全てを把握することは不可能なため、費用対効果について即答できないのが現状です。

更新日時:2010年03月29日 13時19分

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澤江佳子

入れ歯について

永山センター歯科 歯科医師 澤江佳子

失われた歯の治療方法で、最初に思い浮かぶのが入れ歯です。入れ歯は、部分的に失われた歯が数本あればすぐ入れられるという点で一番便利です。ただ、口の中に大きな異物を入れるので慣れるまで時間がかかる方も多くいらっしゃいます。入れ歯は、針金(バネ)で支えるもの、針金のないもの、磁石や維持装置で支えるもの、粘膜にのる部分がプラスチックのもの、金属のものなど様々な種類があります。入れ歯は残っている歯で支える方式なので、入れ歯のかける歯が歯周病にかかっているか、もしくは歯周治療をしているかで入れ歯の持ち具合が変わってきます。粘膜に歯をのせるので、粘膜が傷つくこともあります。また食物が入らないように隙間を埋めたり、ゆるんだバネを締めたり、高さの低くなった歯は高さの調整をするといったメンテナンスも大事になってきます。

更新日時:2010年03月29日 13時17分

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高橋正明

「メタボではありません」にご用心

多摩海上ビル診療所 副院長 高橋正明

メタボリック症候群(メタボ)と内臓脂肪の怖さについて以前ご紹介しましたが、健診結果に「メタボではありません」と書いてあると安心してしまう方もいるかもしれません。ところが、動脈硬化はメタボでなくても起こるのです。

最近、腹囲の数値を見直すべきとの意見も出ていますが、今のところメタボ健診では男性85cm、女性90cmの腹囲を内臓脂肪の目安としており、これ未満だとメタボからは外れてしまいます。しかし、腹囲が基準以下でも血圧、血糖、コレステロールや中性脂肪が高く、さらにタバコを吸っていたり家族歴があったりすれば心筋梗塞や脳梗塞の危険はそれだけ高まります。高脂血症や高血圧のガイドラインではこれらの危険因子が多ければ判定はより厳しくなります。「メタボではありません」の一言で安心し過ぎないようご用心ください。

更新日時:2010年03月29日 13時15分

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武島英人

在宅医療37

武島内科クリニック 院長 武島英人

春の光が心地良いこの頃ですね。今年は例年になく寒くなったり暖かくなったりと一定せず、体調を崩す方が多かったのではないでしょうか?

私が子どもの頃、昭和30年代などは井戸水を汲んで生活をしていた記憶があります。冬などは手が凍るほど冷たく、家の中にいても吐く息は白く、雪が膝まで積もったものです。それでも、生活をしていたのですから、昔の人は大したものだと言わざるを得ません。最近は水道の蛇口をひねるとすぐお湯が出ます。しもやけや、あかぎれの人などほとんど見かけなくなりました。ましてや家の中で白い息など、東京では考えられません。それだけ、日本は豊かになったのかもしれません。

一方で、アレルギー疾患が増えました。原因の一つに、副腎機能の低下があります。毎日、冷水浴、乾布摩擦をして現代病を克服しましょう。

更新日時:2010年03月29日 13時12分

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原田大朗

頚椎症性脊髄症とは(1)

ふれあい町田ホスピタル 整形外科医師 原田大朗

今回から頚椎症性脊髄症についてお話しします。前回までお話しした腰部脊柱管狭窄症と同じように、頚椎が原因で神経の圧迫が生じる病気です。頚椎にもトンネルがあり、その中を脊髄が通っています。脊髄は頭の命令を手足に伝えたり、手足の感覚を頭に送るといった役割を果たしています。

しかし、加齢が原因で脊髄がトンネルの中で圧迫されることがあります。骨でできたトンネルの前後径が狭くなったり、前方からいくつかの突出した椎間板、後方から厚くなった靭帯により、脊髄は数箇所で前後に圧迫され、扁平になります。その状態で月日が経ったり、また軽い外傷がきっかけとなって症状が出てくるのです。

症状は軽度の場合、手足のしびれや、首を後ろに反るとしびれたり、肩から首にかけての痛みが強くなります。重症になるとボタンが留められない、字がうまく書けない等の巧緻運動障害、足がつっぱったり、転びやすくなる歩行障害、排尿障害などを引き起こすこともあります。

これらの自覚症状がある方は、まず、脊椎外科で診察、画像検査を受けてみてください。

更新日時:2010年03月29日 13時09分

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志水達雄

子どもたちと私

南大沢メディカルプラザ 小児科 志水達雄

ついこの間まで「自分が親になる」など、考えもしませんでした。また、想像しても、果たして務まるものだろうかと不安ばかりがありました。「親になる」とは、自らを律し、かつ自分以外の人間の世話もしなければならないと思っていたからです。

さて、「親になった」らどうでしょうか。長男が産まれても、何と半年近くも「私の、この目の前に存在する、動いている生物は何だろう?」と感じていました。これは診察時の感覚とは明らかに違うものでした。さらに何事もなく元気に育ってくれるかとか、具合が悪くなっても冷静に対応できるかとか、考えればきりがありませんでした。しかし、毎日我が子と触れ合い、相互のやりとりが確立するにつれ、ようやく「ああ、目の前の子が私の子なんだなあ、そして自分は父親になったんだなあ」という実感がわき、気持ちにも少し余裕がもてるようになりました。

長男誕生から1年11ヶ月後に次男が、さらに2年6ヶ月後に三男が産まれました。今から振り返れば、長男が産まれた時のあの戸惑いは、時間が経てば徐々になくなっていくもので、それはまた親になる心の準備期間であった、ということに気付きました。

日々の診療をしていると、「~しなければならない、余裕がない」という表情の親御さんがしばしば来院されます。育児書にはそう書いてあるから、「~しなければならない」と思い込んでしまうのです。育児に一生懸命な故に、かえって身動きが取れなくなってしまうのでしょう。しなければならないことも勿論たくさんあり、余裕を持てなくなる時もあると思います。しかし、不安を持つ時は親として成長する時でもあります。「育児は育自」で、親と一緒に成長するものなのです。私も子どもたちに恵まれなかったら、このような感覚を持たずに小児科医をしていたと思います。皆様も子どもたちと真っすぐ向き合い、共に成長していきましょう。

更新日時:2010年03月23日 10時50分

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杉原 桂

体のワクチン、こころのワクチン

多摩ガーデンクリニック 院長 杉原 桂

今回は大きく分けて二つの話をしようと思います。一つは体のワクチン、もう一つはこころのワクチンです。

体のワクチンとは、現在予防できる病気について、集団生活に入る前にやっておけば役立つであろうワクチンの話です。

現在、小児に対して日本で無料で受けられる予防接種法に基づくワクチンは、BCGワクチン、三種混合ワクチン、ポリオワクチン、MRワクチン、日本脳炎ワクチンの五種類です。有料で受けられる任意接種のワクチンは、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチン、水ぼうそうワクチン、おたふくかぜワクチン、B型肝炎ワクチン、A型肝炎ワクチンです。

世界を見渡せば、様々な伝染病に苦しんでいる国は沢山あります。それに比べて現在の日本は衛生状態も良く、医療機関も誰もがアクセスできるようになっているので、伝染病を心配することはほとんどありません。それでもワクチン以外に治療法がない病気もあります。また、大半のお子さんは罹っても平気かもしれませんが、未熟児で産まれた、または病気をもって産まれたお子さんにとっては命取りになる伝染病もあります。

ここではそれぞれの病気の説明はしませんが、ワクチンはどれもシートベルトのようなものです。本当に事故にあった時、命が助かるかどうかを左右するのはシートベルトの有無にかかってきます。やっておけば、いざという時に助けになるのが「体のワクチン」です。

二つ目はこころのワクチンです。こころのワクチンとは何でしょうか。注射のたぐいではありません。お子さんには、育てにくい、育てやすいと色々ありますが、親の側にも育てるスキルの高い人、低い人がいます。

ソーシャルスキルトレーニングといった社会生活訓練やNLPといったコミュニケーション技法を知っておけば、どんな子どもたちを育てるのも楽になります。これが親の知っておくと楽になる「こころのワクチン」です。

発達障害という言葉を聞いたことがありますか。歩けない、話せないことではありません。子どもが0歳から学校にあがるまで、そしてその後の発達過程で明らかになってくる行動やコミュニケーションの障害です。根本的な治療は今のところありませんが、適切な対応により社会生活上の困難は軽減させることができる障害です。

指示が通らなかったり、落ち着きがない、集中出来ないということで3歳くらいから疑いはあるものの、まだこの年齢では個人差が大変大きく、診断には至りません。子どもの社会性が発達し、他の子どもとの関係ができる5歳以降に診断することができるようになります。

小学校入学にあたって必要な社会生活能力は…

  • あいさつができる、自分の名前が言える。
  • 指示にしたがって並んだり、移動したりできる。
  • 食事やトイレが自立している。
  • 隣に座っている子どもと話ができる。
  • 授業中、ちゃんと座っていることができる (40分間)。

ということがテーマになってきますので、どうすればいいのかということについても具体的なお話をしていきたいと思います。

更新日時:2010年03月15日 12時02分

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泌尿器科 伊藤貴章

健康診断で尿潜血陽性とは、どういう意味がありますか?

南大沢メディカルプラザ 泌尿器科 伊藤貴章

健康診断や人間ドックで尿潜血陽性と言われる方は、男性で3.5%、女性で12.3%にのぼると言われています。尿潜血陽性とは、尿の試験紙(市販もされています)で潜血反応(尿に血が混じっているかどうか)が1+以上であることを言います。日本泌尿器科学会血尿診断ガイドラインでは、このうち実際に治療すべき病気が潜んでいる確率は2.3%、膀胱癌などの悪性疾患に限ると0.5%であると言われております。しばしば「尿潜血が1+だから大丈夫」とか「1+が2+になったから怪しい」等と言われて来院される方がおられますが、基本的に1+以上は尿潜血が陽性であり問題がある可能性があるわけで、1+だから、2+だからというところでの議論はあまり意味がありません (ただし目で確認できる血尿は別格です)。では、どのような検査をすべきでしょうか?

  1. 尿沈渣:実際に尿中に赤血球があるかを確認します。
  2. 尿細胞診:尿中に癌細胞があるかを見ますが、膀胱癌の場合、敏感度(実際に癌があって、それを検出出来る確率)は60〜70%前後であるといわれ、見逃しもそれなりにあるというわけです。
  3. 超音波検査 CTなどの画像診断:腎臓の形や、腎臓の腫瘍、膀胱の腫瘍などの診断や尿の通り道以外に異常がないかを見ます。

どの方法が良いかは一長一短がありますから、泌尿器科でよく相談してください。この他に、尿路上皮癌(膀胱癌など)の危険因子に当てはまる方は膀胱内視鏡検査を勧めるべきであると、日本泌尿器科学会や米国泌尿器科学会のガイドラインでは推奨されています。(危険因子:喫煙、肉眼的血尿※目で見てわかる血尿、40歳以上の男性、化学薬品を使う職業、鎮痛剤多用、泌尿器科疾患など)

特に異常が見つからなかった場合でも、主治医の意見に従って、3〜6ヶ月毎に2〜3年は尿検査、超音波検査等で経過を見ていくと良いでしょう。特に肉眼的血尿の場合は膀胱内視鏡は重要です。最近は軟性膀胱鏡(従来よりやわらかい)が使われ、検査にはあまり苦痛を伴いません。

更新日時:2010年03月08日 15時25分

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小川愛一郎

日本脳炎ワクチン(2)

おがわクリニック 院長 小川愛一郎

最近日本脳炎ワクチンについての問い合わせを多くいただきます。昨年夏にもお話ししましたが、培養細胞を用いた改良型のワクチンを、八王子市内のどの医療機関でも接種出来ます。副反応はゼロではありませんが、旧型のワクチンより発現頻度は低いと考えられ、3歳から7歳半までのお子さんは無料です。厚生労働省も以前のような積極的勧奨を決定しており、対象年齢のお子さんは最寄りのかかりつけ医に計画を立ててもらうと良いでしょう。中止期間中に対象年齢を過ぎたお子さんに対する救済措置はまだ結論が出ておらず、もう少し待つ必要がありそうです。

さて、4月に小学校入学を控えて、まだ第2期のMR(麻疹・風疹)ワクチンを接種していないお子さんはいませんか? 今月末までが無料接種の有効期間なので、忘れずに接種して下さい。

更新日時:2010年03月01日 16時05分

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