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季節外れのRS感染症

小児の間でRSウイルスによる呼吸器感染症が流行しています。本来の流行は冬で潜伏期間4~6日を経て発熱や鼻汁等の上気道症状が出現し、そのうち20~30%に気管支炎や肺炎等の下気道症状が出現します。2歳迄に約100%が初感染し、終生免疫ができないため再感染もよくあります。38~39℃の発熱を伴うのが典型的ですが、季節外れの流行のせいか発熱しないお子さんもいます。年長以降の人の再感染は大半が軽症ですが、慢性呼吸器疾患のある高齢者に感染すると重篤化することがありコロナ禍の現在、症状からコロナかRSかを区別することは困難です。感染経路は飛沫と接触感染で診断は迅速キットによる抗原検査で確定され、治療は対症療法で肺炎の合併があれば抗生剤を使用します。特に1歳未満のお子さんや高齢者のいるご家庭では基本的な感染対策に留意してください。

おがわクリニック
院長:小川 愛一郎

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