『もしもし』長谷川豊子の生きるということ
その21「伝えるということ」

その21
「伝えるということ」
先日、ムロツヨシさん脚本・演出・出演の、muro式.「トイ」を観ました。
ずっと笑い通しで、舞台と客席が一つになったあっという間の2時間半。
一つの舞台を仕上げるには、とてつもない努力と準備を重ね、気持ちを研ぎ澄ませて臨むのだと思います。
でもその大変さは見せない。
カッコイイ。
私は高校生時代は演劇部員でした。
自分ではない自分になれる、別の世界に自分がいけることに魅せられ、主役で演じたことも脚本を書いたこともあったな。
観てくださる人たちに自分の思いを伝えるにはどうしたらいいのかと試行錯誤しました。
そんな昔を思い出した時間でした。
今、この仕事をしていて、伝えることとは何だろうと思います。
芝居であれば、しゃべりは基本。
伝わらなければそれは無駄になる。
だから、伝わるように話す。
一方、話さなくても表情と動きで思いを伝える。
それが演技です。
では、地域紙は何をどう伝えるのか。
大手メディアに規模の大きさでは追い付かないけれど、地域に根付き、このまちで一生懸命頑張っている人の思いをこのまちで暮らす人に届ける、その深さでは負けていないと自負します。
「読者が主役」。
これは創刊以来掲げる『もしもししんぶん』の信条です。
人には、これまでとこれからの人生があり、そこに焦点を当てて紹介することで、読んだ方が自分の人生を顧みるきっかけになれば。
生きるっていい!と思えたら。
そう願います。
今、これを読んでくださっているあなたが主役です。
ぜひ、声をお聞かせください。
PROFILE
長谷川豊子(はせがわとよこ):
『有限会社もしもし』専務取締役。1985年9月、『もしもし』の前身である『奥さまもしもし新聞』を一人で発行。以来第一線で、編集者として取材・執筆・広告営業にと走り続けてきた。
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