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もしもし編集部コラム
「みなさんは高山病に罹ったことはありますか?」
編集:染谷

もしもしスタッフが書きたいことを書いていくコーナー。
第1回目は編集の染谷です。

みなさんは高山病に罹ったことはありますか?
私は一度だけ経験したことがあります。もうかれこれ20年ほど前のこと。

一生に一度でいいから、世界最高峰の山「エベレスト」を間近に見てみたいと思い、ネパール観光へ。
お目当ては「ホテル・エベレスト・ビュー」という日本人が建てた人気のホテルです。

「ホテル・エベレスト・ビュー」は、カトマンズから飛行機で1時間、富士山よりも標高の高い3,880㍍のシャンボチェの丘に建つホテルです。
トレッキング愛好家なら一度は歩いてみたい憧れのエベレスト街道に位置します。

本来ならカトマンズからのんびりトレッキングで登っていくべきなのでしょうが、いかんせん物見遊山のお気楽ツアーなので、ヘリで一気に標高3,800㍍まで飛び、そこからホテルまで1時間ほど軽く歩く行程でした。

ところが、ヘリを降りたところから体がフワフワ浮くようで足が地に着かず、まっすぐ歩けません。

ガイドにそのことを告げると「高山病」とのこと。
高山病は、高地に赴く登山者やスキーヤーらに現れ、低い酸素量に体が順応できず、特徴的な症状が生じる状態をいいます。

頭痛や全身の倦怠感、吐き気、息苦しさ、歩行困難など症状には個人差があり、命に関わる重篤な状態に陥ることもある恐い病気です。

私の場合は頭痛や吐き気はなく、ただただ無重力状態で浮いているようなカンジ。
他の参加者たちはホテルへトレッキングで向かいましたが、私は飛行場に用意されていたロバのお世話になることに。

当時の私は体重70㌔に迫る重量級女子。小柄なロバに乗るのは気がひけましたが、まっすぐ歩けないのだから仕方がない。

よく見ると、岩肌を踏みしめているロバの足が震えているではないですか。一歩一歩、彼も必死だったのですね。
この時ほど自分の体重を恥じたことはありませんでした。

ロバの寿命は30~50年とか。今でも重たい荷物を担いでいるのかと思うと、切なさが込み上げてくるのでした。

(染谷あゆ子)

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