連載「新しい送り方」～2～「お盆のお墓参りは不要不急です」

都内で葬祭業を営み、サイト「葬儀24ドットコム」代表でもある近藤純一さんは、葬儀業界に携わって30年以上の経験を重ねます。
その間、葬儀への人々の考え方の変遷、それに伴う葬儀自体の形の移り変わりを見つめ続けてきました。
そんな近藤さんだから話せる、「新しい送り方」。全6回でお届けする第2回です。

もうすぐ、お盆。
お盆とは、ご存知の通り、夏、ご自宅にご先祖さまの魂を迎え、供養する風習です。
そして、その魂を迎えに行くのが、お墓参りですね。
けれど、昨今の異常気象で、夏の暑さは尋常ではありません。
加えて、墓苑はその広さを確保することから、地方にあることが多く、2時間、3時間かけて、お墓に行く方も多いことでしょう。
しかも、墓苑は、視界が広々としていることを売りにしていて、お墓の周りに影になるようなところがない場合も多いです。

実際、「お墓が遠くて、一日仕事になってしまう。暑い中での移動は大変」「炎天下でのお参りは、体にこたえる」という声を耳にします。

そう、真夏のお墓参りは、熱中症の危険大です！　お墓参りは修行ではありませんよ。

考えてみてください、お墓にはご先祖様のご遺骨はありますが、魂はありません。
お墓に手を合わせなくても、ご先祖さまに思いを馳せ、感謝することが最大の供養ではないでしょうか？
そう考えると、お墓参りは作法であり形式ですので、ご自身の都合の良い時に、安全に行うのがいいのです。

そろそろ、お墓というモノやお墓参りというコトに振り回されず、亡き人を大切に送る方法について考えてみてもいいのではないか？　という、私からのご提案です。

代表取締役
近藤 純一

連載「新しい送り方」～1～「まだ、『お葬式』やってるんですか？」

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