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漢方コラム(138)漢方の胃薬の選び方

漢方の胃薬はよく効きますが、選び方にコツがあります。それは寒熱(かんねつ)と虚実です。〝胃熱の不調なのか〟〝胃寒の不調なのか〟、逆に作用する漢方薬では効果がないどころか、悪くなってしまうこともあります。胃に熱がたまると、舌苔が(ぜったい)黄色くなったり、熱感のあるゲップが上がってきたりします。味が濃い物や辛い物、脂っこい物を食べると悪化しやすいです。冷えの場合は、舌苔が白く、冷たい物の飲食で不快感があり、お腹からぽちゃぽちゃと音がしたりすることもあります。
実証(じっしょう)の不調は、お腹が張るような感じや食べ過ぎによる不快感です。消化を助け、気の巡りを良くする治療をします。虚証(きょしょう)は長年の不調から消化吸収が衰え、小食で活力も低下しているタイプで、長期の治療が必要です。胃薬の説明書はどれも同じような内容なので、生薬の効能が分からないと判別しにくいのが難点です。

こだま堂漢方薬局
薬剤師:長峯 輝明

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