漢方コラム(111)お肌の乾燥と漢方
お肌の乾燥に悩んでいる方には辛い季節になってきましたね。漢方的に考えるお肌の乾燥の原因は、血不足と血の潤い不足などです。皮膚は体の一番外側なので、血の栄養が届きにくい組織です。血を増やして潤す働きのある生薬は、当帰(とうき)や熟地黄(じゅくちおう)、何首烏(かしゅう)などがありますが、乾燥が強い方には動物性の生薬、例えば阿膠(あきょう)などを合わせて使った方が効果的でしょう。阿膠はロバの皮を煮詰めた生薬で、漢方では「同類相補(どうるいそうほ)」といって、「同じ、または似たものはそれを補う」という考え方があります。ただ近年、美容目的に使われるようになり、高騰していますので、本物の阿膠が入った漢方薬は一部です。代わりに丸鶏やスッポンのスープなどもおすすめです。また、体を洗いすぎの方が多いので、乾燥肌の方は洗浄料を使う頻度を減らすようにしましょう。
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