1. HOME
  2. 漢方コラム(125)津液不足の症状

漢方コラム(125)津液不足の症状

東洋医学では体を構成する成分を大まかに「気・血・水」に分けて考えますが、そのうちの「水」は体に悪い水毒と分けるために、正しくは「津液(しんえき)」といいます。
津液には、〝潤いを保つ〟〝関節の動きを助ける〟〝脳や髄を満たす〟等の役割があります。津液が充実している赤ちゃんは肌がみずみずしく体が柔らかいですが、年齢と共に、体のあちこちが乾燥しやすくなり、関節も硬く動きにくくなってきます。五臓(肝・心・脾・肺・腎)の中でも肺は特に乾燥に弱い臓腑で、空咳や肌の乾燥等は肺の津液不足の症状です(肌の乾燥は血不足の血虚も関係があります)。また腎に属する脳や髄が空虚になると骨が弱くなり、老化の症状が進みます。
津液を補うには滋潤(じじゅん)作用や生津(しょうしん)作用のある生薬を用いますが、胃腸が弱い方はもたれやすい場合がありますので、専門家にご相談ください。

こだま堂漢方薬局
薬剤師:長峯 輝明

関連記事