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漢方コラム(131)東洋医学で考える物忘れ症状

〝認知症ではないけれど、ちょっと物忘れが気になる〟ということはありませんか? 物忘れに効く市販の生薬「遠志(おんじ)」は、もともと安神作用(精神安定作用)がある薬草として帰脾湯(きひとう)などの不眠症の漢方薬に使われていたものです(「遠志」は、多量に服用すると吐き気が出るので注意を)。東洋医学では物忘れにも体質があります。①心の血が足りない(心血虚(しんけつきょ))または腎の精が足りない(腎精(じんせい)不足)②血行不良(瘀血(おけつ))③悪い水が淀んでいる(痰湿(たんしつ))④イライラして集中力が無い(気滞)⑤疲れやすくて気力が無い(気虚)。一つだけではなく、いくつか当てはまる場合もあります。例えば、仕事が忙しい方でしたら、肩こりやストレスで②+④の体質や、疲れ切って①+⑤の体質の方が多いかもしれません。女性は血不足になりやすいので、①の体質が多いです。脳の健康と体質改善、合わせて考えてみてくださいね。

こだま堂漢方薬局
薬剤師:長峯 輝明

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