「病巣疾患」ご存知ですか？

　昔に比べ自己免疫疾患に悩む方が増えています。アトピーやリウマチ、IgA腎症や潰瘍性大腸炎、掌蹠膿疱症（しょうせきのうほうしょう）など、さまざまな病態があり、その中に「病巣疾患」といわれる機序で起こるものもあるのはご存知でしょうか？　病巣疾患とは「体の中のどこかに慢性炎症があり、それが原因で体の他の部位に症状が現れること」をいい、その原因となる炎症部位が、実は口腔内に多いのです。歯周病や根尖病巣（こんせんびょうそう）だけでなく、口呼吸が原因で起こる慢性上咽頭炎。その治療は、それを学んだごく一部の耳鼻咽喉科や内科の先生しか行えません。興味のある方は『日本病巣疾患研究会（JFIR）』のHPをご覧に。まだエビデンスが確立していると言い切れないのですが、多くの論文と実績が紹介されています。最近ではコロナ後遺症の治療に、上咽頭擦過（じょういんとうさっか）療法（Bスポット治療、EAT治療）が有効との報告もあります。

アクリアデンタルクリニック
院長:多田 大樹