モリテツのキューバ・南米紀行6「陽気で親切なキューバ人4」「再び巨匠を偲んで1」 (ハバナその6)

日本人の同宿者は、一人はキューバ通の妙齢の女性。仕事も名前も聞かずじまいだったが、この宿のかなりのリピーターで、彼女のおかげでより濃厚なサービスを受けさせてもらえるらしい。彼女にはあちこち案内もしてもらったので、仮に✕さんとしておこう。
もう一人は休職して憧れのキューバにやってきたという30代のサラリーマン卓司氏(仮名)と私立女子大3年生で休学して旅を続けているという奈津希嬢。
三人共キューバ人に劣らず陽気。テーブルで日本語を話して盛り上がっていると、ピンク・ビキニの美少女が日本語を教えてとせがみに来て、さらに賑やかに。
キューバでも日本は憧れの国。家電や自動車、日常的な品々の優秀性はここでも知れ渡っており、米国のような人種差別がないことも好評の一因とか。隣の桜は綺麗に……の例えは世界共通である。
- 仲良しになった日本人の旅仲間奈津希嬢と卓司氏
(「再び巨匠を偲んで1」)・・・・・・・・・・
ヘミングウェイはコヒマルに留まるわけにはいかない。ハバナ市街地にこそ、その足跡は色濃く残っている。ヘミングウェイが初めてハバナを訪れたのは年月。まだ28歳だった。二番目の妻ポーリン・ファイファーを伴ってフランスから米国フロリダ最南端の街キーウエストに戻る途中、立ち寄ったのが最初ある。ポーリンは大手化粧品会社社長の姪で、絶世の美女といわれた。
新聞社特派員だったヘミングウェイは作家として自立するために欧州を離れてキー・ウエストに向かっていたのである。ハバナには二日間滞在しただけだったが、『ヘミングウェイ キューバの日々』(ノルベルト・フエンテス著、晶文社刊)によると、この時、ハバナに関心を持ったわけではなかったようである。
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