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モリテツのキューバ・南米紀行14「タイムスリップした街1」 (ハバナその14)

海を臨む要塞の際に立った。傍らに錆ついた大砲の数々。波立つこともない静かなる紺碧の海との奇妙なコントラスト。世界遺産カバーニャ要塞は確かに雰囲気がある。

ここで毎晩9時、スペイン時代の軍服を着た兵士が大砲に発火、「ドーン」と暗闇に音がこだまする「カニョナッソ大砲の儀式」が150年間も続いているとか。

要塞には武器博物館とゲバラ博物館が併設されており、内部を歩いてくまなく見学できる。白い石造りの狭い廊下を突き抜けてゆくと、要塞の側面に出る。ここからの旧市街地の展望がまた素晴らしい。旧式フォードのタクシー運転手はモロ要塞もとせかすけれど、ガイドブックを見ると、ゲバラ宅の300㍍ほど南東にカサブランカ鉄道駅があるらしい。こんな海辺の漁村、その突端になぜ?
調べてみると、米国が勢力を誇っていた1830年代、米国の著名なチョコレートブランド「ザ・ハーシー・カンパニー」(本部・ペンシルバニア州ハーシー)がハバナの砂糖キビ製造工場と港湾都市マタンサスを結ぶために敷設したという。

進んでいくと、大きなキリスト像があった。どうやらここは交易でかなり栄えていたようだ。カサブランカ駅には一両編成の古ぼけた電車が停車していた。住民たちが布袋や木箱を背負ってせわしげに乗り込んでいる。鶏を持ち込む人もいた。今も住民の貴重な足として機能しているのだ。


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