漢方コラム(105)気の流れ、滞ってませんか?
自粛が長引いて、お疲れではありませんか? ストレスがたまって起こる症状は、漢方的には「気の流れが悪い(気滞)」の状態。気は伸びやかに流れないと正常に働けません。例えば、イライラする、胸苦しい、眠りが浅い、肩こり、こめかみの頭痛、胃が張った感じがするといった症状が起こります。「気」という概念は現代医学では理解し難く、検査をしても異常がない場合、自律神経失調症といわれる方が多いです。気を巡らせる作用の生薬は香り高く、加工で有効成分が消失するので、エキス顆粒よりも散剤や煎じ薬の方がより効果的です。自律神経症状によく使われる加味逍遙散はほとんどがエキス顆粒ですが、散剤を服用した方は香りや効果の違いに驚きます。ちなみに逍遙とは「自由気ままに散歩する」という意味。早くコロナの流行が治まって、自由に外出できるようになりたいですね。