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漢方コラム(121)気不足の症状

東洋医学の「気」はとても分かりにくい概念です。日常で使う「元気ですか?」も気の状態の一部です。気は運動や代謝、免疫力、内臓を正しい位置に留める、体液や血液が漏れないよう保持する…などの働きに関わります。
疲れやすい、風邪を引きやすい、冷え、気分が落ち込む、脱肛(だっこう)、内臓下垂(ないぞうかすい)、汗かき、微量の出血、尿漏れ…などさまざまな症状が気不足と関係があります。また、症状が当てはまらなくとも、疲れると悪化するのは気不足が隠れています。
印象的だった例は、いびきにお悩みで、耳鼻科では異常がなく、疲れると悪化し、胃腸も弱く痩せ型、声もか細い方。通常「いびき」に使う漢方薬ではありませんが、気を補う「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」がよく効き、半年ほどで疲れにくくなり、いびきもなくなったそうです。漢方は病名ではなく、体質で使うことが重要と実感した出来事でした。

こだま堂漢方薬局
薬剤師:長峯 輝明

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