漢方コラム(132) 東洋医学で考える痛みの違い
頭痛、生理痛、関節痛、腹痛…など、さまざまな痛みがありますね。東洋医学では、痛みの訴えに対して患者さんがどう表現するのかは重要な情報です。
例えば、ズキズキする痛み、重い痛み、締め付ける痛み、火照る痛み、刺す痛み…などです。単純に「痛み止め」という漢方薬はないので、どのような原因・きっかけで痛むかで、使う薬が変わります。強い痛みや押すと増す痛みは「実」、シクシク弱い痛み、押すと楽になるのは「虚」、また、通りが悪ければ痛みが起こる「不通則痛(ふつうそくつう)」、栄養が足りないと痛みが起こる「不栄則痛(ふえいそくつう)」という考え方もあります。「寒熱」も重要で、痛みが、温めると増すのか、冷やすと増すのかで、熱を取る薬草を使うのか、温める薬草を使うのかを判断します。
痛み止めよりは効くのに時間がかかりますが、徐々に痛む頻度が減って、良くなるのが漢方薬です。