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モリテツのキューバ・南米紀行12「親日の 革命家2」 (ハバナその12)

ゲバラの邸宅は市街を貫くエストラーダ運河の対岸にある。さらに運河を挟んで4つの要塞が聳えており、旧市街と合わせて世界遺産に登録。運河は海底トンネルとフェリーで渡るけれど、時間は15分とかからない。
二階建てのツアー・バスで行くことにした。セントラル広場から乗車、トンネルを抜けるとすぐカバーニャ要塞近くのゲバラ第一邸宅に到着。ここは革命樹立後、ゲバラの住宅と国立銀行総裁執務室を兼ねていた。入場料4CUCを払うとスタッフが愛想よくお出迎え。
日々寝起きしていた寝室のベッド上にはカストロと向き合って語り合う写真。
執務室には、妻のペルーの元女性革命家イルダ・ガデアとのツーショットも。
ゲバラは未熟児ゆえに肺炎を患い、重度の喘息持ちの子だったらしい。青年期には医学を志し、ブエノスアイレス大に学んだが、胸の症状は相変わらず悪い。なのに、大好きなラグビーに興じ、プレー中、発作を起こしては酸素吸入器で急場をしのぎ、再度ピッチに出るほど激しい性格の持ち主でもあった。
育ちのいいお坊ちゃんを変えたのは旅である。学生時代、友人とオートバイで南米縦断旅行に出かけた。チリやペルーなど貧しい国々を巡りながら生活に苦しむ最下層の人々の実態に接し、衝撃を受け、次第にマルクス主義へのめり込む。
53年、大学卒業後、再び南米放浪の旅へ。革命が進むボリビアで革命軍によってインディオの人々が虐待と圧迫から解放されて自由を得て活き活きとする光景に触発されて革命家の血が騒いだか。イルダ・ガデアとの出会いを通じて思想が深まり、革命は揺るがぬ信念となった。


#モリテツ #森哲志 #紀行 #キューバ

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