[まちいまコラム]
アートを楽しむ散策で、まちを深く知ろう

日本各地で実施されている、地域全体を博物館と見立てて、さまざまな場所とその魅力をつなげる「地域まるごと博物館」構想。
『パルテノン多摩』(東京都多摩市)でもこの構想のもと、2020年に博物館と地域をつなぐ市民学芸員の養成講座をスタート。講座終了後、市民学芸員となった方々が市民の視点でさまざまな企画を立案・実施してきました。
その一つが、このまちのアートに関する情報を集めること。担当したメンバー以外の市民学芸員やパルテノン多摩の学芸員の協力もあり、150件以上の情報が集まったといいます。
その情報をもとに、2022年から開催しているのが「街角アート鑑賞ツアー」です。
毎日通っている道沿いや駅前、公園などにある見慣れた彫刻やオブジェが、実は著名な作家の作品だったり、まちの造形に造った人の思いがこめられていたり。
そんな、身近にあるのに見逃していたアートや建造物を「見て」「触れて」、来歴や背景を「知る」ことで、日々暮らすまちへの理解を深めていきます。ひいては、まちの魅力を再発見することにもつながります。
これまでの参加者からは「このまちにはいろいろと見るものがあるんですね」「言われて初めてはっと気付きました」と、発見の喜びの声が聞かれます。
2025年12月には第4弾を開催。
多摩センター駅を出発し、鶴牧西・鶴牧東・奈良原・宝野・多摩中央公園と、多摩センター周辺をぐるりと周遊。
市民学芸員の解説を聞きながら、アートやランドスケープを鑑賞します。
見慣れた風景が、違って見えるようになるかもしれません。
要申し込み。ふるってご応募を。
「街角アート鑑賞ツアー@TAMA 多摩センター周辺コース」
・2025/12/6(土)9:30~12:00※小雨決行・荒天の場合は12/13(土)に変更
・ルート:小田急多摩センター駅西口改札前~パルテノン大通り~鶴牧西公園~鶴牧東公園~奈良原公園~宝野公園~多摩中央公園~パルテノン多摩(解散)※約3.6km・コース上に多少の坂道・階段あり・歩きやすい服装と靴で参加を
・対象:どなたでも※小学生は保護者同伴※未就学児不可
・定員:20名※応募者多数の場合は抽選・結果は11/27(木)頃までに連絡
・参加費:1人300円※当日集合場所で現金払い
・申し込み:11/21(金)までにこちらから
・問い合わせ:パルテノン多摩共同事業体 事業課 学芸担当 TEL.042-375-1414
- 2022年5月に開催した、第1回の様子
- 諏訪町名由来板を前に解説に耳を傾ける参加者
- 聖蹟桜ヶ丘駅西口に設置される「青春のポスト」には夢や目標などを書いた手紙を投函し、実現を祈ることもできる
- 昨年開催の聖蹟桜ヶ丘コースの様子。ろくせぶ公園・籔内佐斗司の作品「ろくせぶのなかま」を鑑賞し、説明に耳を傾ける参加者の皆さん
- 初回の中心者・岸川久美子さんと今回の中心者・新田美香さん(左から)
DATA
街角アート鑑賞ツアー@TAMA
『パルテノン多摩』の市民学芸員が、身近にあるアート作品を「知る」「見る」「感じる」ことで、暮らすまちへの理解を深めようという目的で企画、2022年5月から年に1回実施してきたイベント。
「永山駅周辺コース」、「唐木田駅~多摩センターコース」、「聖蹟桜ヶ丘コース」と続き、参加者は3回累計で59名を数える。2025年は12月に「多摩センター周辺コース」として、多摩センター周辺をぐるりと周遊する。
この鑑賞ツアーで、アート作品の汚れや破損に目が行き、その清掃や保存についても検討が進み、市民学芸員としてできることを模索。2025年1月、パルテノン多摩・大階段上のモザイク画「魚の広場~日本魚貝図譜」を専門家の指導の下、清掃しました。その様子は、2025/11/9までパルテノン多摩4F廻廊にて展示中。
https://www.parthenon.or.jp/event/20251206arttour
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