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TamaHito 01 
水田 光夏さん
東京2020パラリンピックの 射撃代表に内定が決定! 

母の後押し、出会い…新しい挑戦の始まり

2020年、オリンピックイヤーが遂に開幕しました。

水田光夏さん(22歳)は、昨年10月にシドニーで行われた世界選手権の「エアライフル男女混合10m伏射SH2」に出場し、男女を通じて東京2020パラリンピック射撃の代表第1号に内定しました。

中学2年のとき、難病であるシャルコー・マリー・トゥース病(略してCMT)を発症。ペンがうまく握れない、膝がかくんとして力が入らない…。病院を訪れ、検査を重ねるなかで突きつけられた初めて聞く病名。

「CMT」は、末梢神経疾患の総称で、感覚神経や運動神経が障害され、まひしていく病気です。光夏さんの場合は、右肘から先、左手指先、両膝より先がまひしています。

「病名を聞いても、正直よくわからなかった。ただ、小さい頃から続けてきたバレエやピアノができなくなる、ヒップホップとかダンスをやりたい夢があったので、踊れないことへの辛さはありました」

10代という多感な年頃の真っただ中。年を経るにつれ、心は次第にふさいでいきました。そのことにいち早く気づいたのが、母・光美さん。

「私たちの前では辛さを見せない娘に何とか希望を持たせたくて、パラアスリートの皆さんの話を聞く場に連れ出しました」。

そこで射撃の田口亜希さんと出会い、競技にかける思いを語る田口さんに光夏さんは惹かれ、「私も銃を撃ってみたい」と、射撃への道がスタートしたのでした。

11月の全日本で初優勝。目標はファイナリスト

17歳で練習を開始、わずか3年で全日本障害者ライフル射撃競技選手権に出場。ぐんぐん頭角を表し、昨年10月の代表内定を勝ち取るまでに成長しました。

光夏さんの出場種目では、10m先にある0.5㎜の的の中心を狙い、60分間に60発を撃ちます。光夏さんの自己ベストは、昨年11月の全日本で優勝したときの633.3点。

「的を狙うには、心臓の鼓動、息づかいすらも影響します。緊張せずに体の力を抜き、集中力を切らさず闘うのは大変。実は昨年2月のワールドカップで自分史上最低の点数を出してしまって、このままだとダメだと初めて危機感を持ちました。細かな点数に一喜一憂するのではなく、当たりかハズレか気持ちを楽に切り替えた結果の自己ベストでした。本番では、いつも通りのパフォーマンスをしたい。目指すのは、決勝進出、ファイナリストです!」

プロフィール

1997年生まれ、町田市在住。桜美林大学リベラルアーツ学群4年(情報科学専攻)在籍。13歳(中2)でシャルコー・マリー・トゥース病を発症。17歳(高2)で射撃を始める。昨年10月の世界選手権エアライフル男女混合10m伏射に出場し、東京2020パラリンピックの射撃代表に内定。11月の全日本選手権で初優勝。試合前には好きな音楽でリラックス。「Hey!Say!JUMP」の大ファン。

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