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TamaHito 13 
西 厚さん
川遊びの楽しさ、水辺の魅力を 子どもたちに知ってほしい!

川に入る時は、必ずライフジケットを着用

水辺が恋しくなる夏。特に今年は、新型コロナウイルスの感染拡大防止で閉鎖される海水浴場が多く、川辺に人気が集まりそう。そこで注意したいのが、水難事故。

涼やかな水の流れに惹かれて、「足だけでもジャブジャブしたい」「浅い場所なら泳いでも大丈夫」とつい思いがちですが、「川は必ず急に深くなったり、流れが変わったりして危険なんです」。こう強く訴えるのは、「多摩市水辺の楽校運営協議会」の西 厚会長。自然の素晴らしさを子ども達に伝える水辺での体験イベントを数多く企画・実施している“水辺のプロ”です。

「川で遊ぶ時は、必ず体に合ったライフジャケットを装着すること。ライフジャケットさえ着けていれば溺れることはない。これは鉄則です。あとは、乾きやすい化学繊維の服と、ウォーターシューズも履いてください。川底は石に付いた苔で滑ったりします。転んだりケガを防ぐためにもウォーターシューズは大事。子ども用が無ければ、靴の上から大人用の靴下を履かせてあげると代用になります」

「とにかく子ども達だけで遊ばせない、どんな浅瀬でも子どもから目を離さない、腰より深い場所は避ける、泳ぐ場合は、下流にも大人の監視を置くこと。事故を防ぐのに注意しすぎるということはありませんよ」

 

モクズガニ、ドジョウ、カワムツなども観察

「水辺の楽校」は、国土交通省が文部科学省や環境省と連携して進めているプロジェクトで、「多摩市水辺の楽校」は、多摩川の源流から下流までの流域の16市区町村20校のひとつとして11年前に設立。主に、多摩川、大栗川、乞田川を体験場所として、小中学校の体験学習の支援を続けています。

「多摩市を流れる多摩川も護岸工事などで景観や流れ、水質が変わりました。私達は身近な水環境の全国一斉調査に協力しています。水質はきれいにはなってきましたね。そんな中でも、乞田川ではモクズガニが、多摩川でもドジョウやナマズ、カワムツ、モツゴ、クロダハゼなどを観察することもできるんですよ」と西さん。自分達の身近な場所で発見した生き物に、子ども達の瞳が輝く、その瞬間がうれしいと言います。

「この活動は私の生き甲斐! 今はコロナでイベントもできませんが、いずれはスタッフも増やして、もっとみんなに喜ばれるよう頑張りたい」。西さんに笑顔がこぼれました。

 

プロフィール

多摩市在住。定年後、趣味の植物、水生生物に関するボランティア活動をスタート。「水辺の楽校」として、一ノ宮公園横の多摩川で小中学校対象のカヌー体験や、夏休みには多摩川源流体験サマーキャンプ(2泊3日)、山梨県小菅村での渓流のぼりなどを実施。多摩川の最初の一滴とされる笠取山水干を知り、中流域と源流域の環境の違いなども教えている。「多摩市水辺の楽校」問い合わせ/多摩市環境部環境政策課☎042-338-6831

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