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TamaHito 17 
渡辺 純さん
飲食だからできることで 八王子を応援し続ける

八王子に感謝して飲食で応援を

「それまでは都心出店に目が向いていて、八王子に期待していなかった」と話す渡辺純さん。1969年創業で、現在、八王子を中心に12のケーキ店、カフェ等を手がける『バーゼル』の代表です。

「東日本大震災後、自粛ムードが漂う中、八王子の飲食店はいつも通り営業していて人も集まっている。もしかして、このまちはパワースポットかも?八王子に生かされていると思いました」

以来、地元に感謝の気持ちが湧き出し、ワインフェス「サンヴァンサン八王子」の主催や「八王子フードフェスティバル」、「八王子朝市」などの立ち上げに関わり、食文化が高く、良いものは良いと言ってくれる市民がいる八王子を応援し続けています。

「今の時代、モノはどこでも買える。飲食店には行かないと体験できない感動がある。イベントで店の存在を知ってもらったら、日々の努力でお客様をつかんでいくこと、溶媒に磨きをかけていくことが大切です」
渡辺さんは、さまざまな発信を続ける中で、いろいろな店や人とつながって、どんどん「八王子愛」が深まったと言います。そして、Facebookの公開グループ「みんなで学ぼう、昔の八王子」「みんなで創ろう未来の八王子」も立ち上げました。そこでは、八王子のさまざまな情報交換が行われ、「八王子って、結構いい」と思えます。ご覧に。

 

こんな状況だからこそデリバリーを

今回のコロナ禍を機に渡辺さんが始めたのが、ケーキ1個から無料で届けるデリバリーで、地域の個人店と連携したデリバリー代行も開始しました。

「小さなお子さんを抱えたお母さんが、“コロナが怖くて、外に出て行けないんです”と話をしてくださいました。また、車椅子の方で、“これまで行きたくても行けなかったんです”との声もいただきました。ああ、こんなに来ることができなかった方がいらっしゃったんだ、と、気づかされました」

7、8月は「フードバンク八王子」とも連携。飲食のプロとしての視点で、支援物資のデリバリーに参加しました。

「本当に困っている方は、フードバンクに支援物資を取りにくることすらできない。それが以前から気になっていたので、今後も要請があれば参加したいと考えています」

デリバリー先で、庭の木を切ってほしいとか、車を車子から出してとか、思わぬ依頼もあったらしく、「もちろん、やりました」と。助け合い見守り合うまちへ、そんな活動も広がります。

 

 

プロフィール

1963年、渋谷区生まれ。「有限会社バーゼル洋菓子店」代表取締役。スイス・バーゼルから帰国した父親が、1969年、京王八王子駅前で洋菓子・喫茶店を開業したことを機に、八王子に転居。以来、八王子で暮らす。38歳で会社を引き継ぎ、コンセプトを掲げた店造りを展開している。
TEL.042-646-0824
https://www.basel.co.jp
バーゼルデリバリーサービス
https://basel.shop-pro.jp

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